技術者派遣業界の元営業が語る実態とメリットとデメリットについて

就職先の候補のひとつとして技術者派遣業界の会社を検討している学生や転職予定者の人もいるのではないでしょうか?

私は技術者派遣の業界で働いていることもあり、リアルな感想と実態を踏まえてご紹介したいと思います。

実は技術者派遣業界は未経験の人材でも飛び込みやすいこともあり、エージェントでも理系の未経験人材は技術者派遣の会社に紹介することも少なくありません。

ただ、技術者派遣業界について理解も少ないまま飛び込むことで、マッチング度が下がり退社に結びついていることも多いです。

この記事を読むことで、技術者派遣業界について在籍していないと知らない情報も手に入ることで、技術者派遣という働き方に対する理解が深まります。

まっきー

技術者派遣会社やアウトソース会社とも言われて、製造業では欠かせないパートナーとなっています。

エンジニア専門の転職支援はメイテックネクスト
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目次

技術者派遣業界とは

技術者派遣業界と聞いてどの様な働き方をイメージするでしょうか?

派遣会社に登録して、仕事があれば派遣契約を結んで派遣先で仕事をする。

派遣先との契約が終了したら、また仕事を紹介してもらい次の派遣先で仕事をするというようなイメージをお持ちではないでしょうか。

技術者派遣の場合には、働き方は派遣でも派遣元と無期雇用の雇用契約を結ぶのが一般的です。

そのため一般的に認識されている派遣の働き方とは異なり、派遣先との契約終了後も派遣元の正社員としての立場は維持されます。

そして技術者派遣の強みは、派遣先との派遣契約終了後も派遣元が取引をしている他の派遣先を探してもらえること、そして次の派遣先が決まるまでの復帰期間中も給料が保証されていることです。

給与が保証されていると言っても、配属手当のようになっていて、派遣されていない期間は手当が外れて給与が下がってしまうということや、時給で連動して給与が変動するというパターンもあるそうです。

そのため、技術者派遣業界へ就職が決まった際には、派遣先が決まっていない期間の給与はどうなるのか確認したほうがいいかもしれません。

まっきー

そんな技術者派遣の業界のメリットとデメリットについてご紹介して行きたいと思います。

技術者派遣業界のメリット

様々な製品群の経験を積める可能性がある

一つの製品ではなく派遣先が変わることで、様々な製品の経験を積めることは技術者派遣業界の大きなメリットの一つです。

通常であれば、一つのメーカーにいると一つの製品群しか扱えないことがほとんどです。

たとえば音響機器のメーカーに就職すれば、ずっと音響機器関係の設計開発に携わることになります。

その点、技術者派遣は正社員としての身分を維持しながら様々な業界で経験を積むことも不可能ではありません。

実際に私が努めている会社でも、自動車関係の会社や半導体製造装置関係の会社を渡り歩いているエンジニアもいました。

一つのことをずっと続けるのは苦手という人にはありがたい業界かもしれません。

まっきー

転職しなくても、いろいろな会社で仕事できることって普通はありえないですよね!

未経験からでも転職しやすい

まっきー

ここだけの話ですが、景気が好調なときはコミュニケーション能力が低くても若ければ採用されます。

技術者経験が未経験の理系出身者でも、転職してキャリアを積みやすいのが技術者派遣業界です。

一度、大学を卒業して技術者と縁のない仕事をしてしまうと、なかなか技術者としてキャリアチェンジをするのは難しいです。

ただ技術者派遣業界では、未経験でも受け入れてくれる可能性がメーカー転職するのに比べて大幅にあります。

理由としてはメーカーは部署の社員を増やしたいと言う理由で、そう簡単に増やせません。

ただ、部署単位では派遣を雇う予算をもっていてその予算を使えば外部から人材を増やすことができるからです。

そのため、派遣先の人材を受け入れるスタンス次第では未経験の派遣でも受け入れてくれる可能性があるのです。

特に景気が良いご時世のときには、なかなかキャリアのある派遣エンジニアが来てくれることは少ないため、抱合せで未経験でも現場へ入る隙ができます。

定年まで技術者として業務できる

一技術者として働き続けられるのも、技術者派遣業界のメリットです。

メーカーに就職した場合には、何年かしたら主任になって課長になって、昇進争いに勝ったら部長に昇進してと基本的に役職が自動的に上がっていくのが通常です。

また年齢を重ねていくと、技術者でなくてもできる部署に飛ばされてしまうなんてこともありえます。

その点、技術者派遣として働いている場合、現場の技術者として雇われるのが通常のため担当レベルで働き続けることができます。

まっきー

メーカーでスペシャリストとして生きていくのは難しかったりしますが、派遣業界では可能です。

うまく派遣技術者として生きていけば、定年まで担当者レベルではあるものの技術者として勧めていくことが可能です。

技術者派遣業界のデメリット

コアな業務ができないことが多い

技術者派遣として一時的に派遣先に参加するデメリットとして、派遣先のコアな技術に関わる業務に携われない可能性があるということです。

特に大手企業の場合には派遣と社員で担当する業務を明確に分けていて、社員はコアな業務を、派遣にはその周りの業務を担当してもらうというように分けている会社もあります。

そのため、大手企業に派遣されているとコアな業務に対してキャリアを積みにくい可能性もあります。

すべての大手企業が分業体制を敷いているわけではありませんが、その傾向は多いです。

その点、中小企業に派遣されたほうが社員と同等の扱いをされるため、コアな業務もできるのでスキルアップにつながるかもしれません。

計画的なキャリアアップは難しい

まっきー

派遣先次第ではあるんですが、スキルが無いと自分で選べないので博打になりやすくなってしまいます。

業務として一つの会社に所属し続けるわけではないので、計画的に技術者としてステップアップして教育されるのは難しいです。

そのため自分が求めるスキルが身に着けられるかというと、不確実になってしまい派遣元の営業任せになってしまう点もあります。

そのため派遣元の営業担当と今後自分はどの様なスキルを身に着けていきたいのか、どの様な技術者になりたいのかということを常々共有していくことが大切です。

派遣元として最低限の研修を行っていますし、会社によっては勉強会を定期的に開催している会社もあります。
とはいえ、同じ会社へ派遣されるわけではないので、将来を見据えて技術を体系的に教育していくという点は弱いように感じます。

常に勉強する姿勢が必要

技術者派遣は一つの会社に定住するわけではありません。

派遣先の動向次第ではその派遣先に残りたくても、新たな派遣先へ移動しなければ行けないときも来ます。

次の派遣先が今まで行ってきた業務とほとんど変わらない業務であればいいですが、もし全く違う業界、業務だった場合には新しい知識を身に付けなければいけません。

そのため、今までの知識や経験が活かしにくい派遣先に移動してしまった場合でも積極的に勉強していこうとする姿勢が必要になります。

技術者派遣業界で求められるものとは

謙虚な姿勢と提案力

技術者派遣は常に同じ派遣先で働くわけではありません。

その事によるデメリットは、業務内容が変わるリスクだけではなく、人間関係もあらたに構築する必要があります。

特に人間関係があらたになるデメリットは精神的にも大きいかもしれません。

また年齢を重ねると派遣先の支持を受ける人が年下になる可能性もあります。

年下に指示をもらうことに抵抗があるのか、厳しい言葉をもらったときに丁寧に対応できるのか常に謙虚な姿勢と、その中での提案力が大切になってきます。

まっきー

定年間近のおっさんの作業者なんていらないですよね…

常に自分を磨き続ける向上心

技術者派遣は常に派遣先が変わる可能性と、人間関係が変わる可能性を秘めています。

目まぐるしく環境が変わる可能性がある中、もし環境が変わった際に新たな知識を取り入れ、勉強していく向上心が大事になってきます。

もし派遣先が変わること、人間関係が新たになることを受け入れることが難しいのであれば技術者派遣業界に飛び込むのはおすすめしません。

実際にとりあえずで就職した結果、環境が変わることに耐えられず心の病にかかってしまう若手が増えてきていることを実感しています。

派遣元の代表者として自覚

派遣先に長くいると、ついつい派遣元の代表者としての自覚が薄れてしまうことがあります。

もちろん、派遣先のことを利益を考えて業務に取り組むことは大事です。

ただ派遣元の利益を考えて、どのように派遣先で立ち回れるかということも重要になってきます。

その結果、派遣元から追加の人員を増やすことができたり、うまくいけば未経験の人材でも良いという話も出てくるかもしれません。

派遣元の代表として、派遣先でもどのように立ち回るのか、代表者としての自覚をもって動くことが大切です。

まっきー

派遣先に出ているので忘れがちになりますが、派遣業界で生きていく上でこれを忘れてはいけません。

営業の現場から感じる優良派遣会社はあるの?

営業をしてきて最もおすすめする派遣会社はメイテック

私が今まで聞いてきた派遣元の中でも最もおすすめするのが『メイテック』です。

正直、同業他社なのでおすすめするのはどうかと思うのですが、給与水準や抱えている技術者の水準、教育・サポート体制の水準、どれをとっても技術者派遣業界では飛び抜けています。

メイテックは平均派遣単価も下記の通り他社と比べても圧倒的に高額です。

  • メイテック:5000円程度(時給)
  • アルプス技研:4000円程度(時給)
  • フォーラムエンジニアリング:3700円程度(時給)

競合他社に比べても1000円以上高い水準になっています。

まっきー

派遣高が高いってことは派遣者の給料も高くなるということになります。

どうしてこれだけ高い時給水準でも派遣先が契約しているのかというと、圧倒的な提案力と高い技術水準を持った技術者の提案があることが強みなのです。

またその高い派遣先からの信頼関係があるからこそ、未経験の人材でも多く採用されています。

これから技術者派遣業界に飛び込むつもりなら絶対に受けておくべき会社です。

まっきー

むしろメイテック以外のアウトソース系の会社は博打に近いかもしれません。

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まとめ

この記事のポイントは次のとおりです。

技術者派遣業界に関するポイント
  1. 様々な業界・会社で技術者として働くことができる!
  2. 理系学生であれば、未経験でも転職できる可能性が高い!
  3. 一つの会社に派遣され続けるわけではないからこそ常に勉強する姿勢が大事!

営業として何年も仕事をしてきた中で、様々な同業他社の情報を聞いてきました。

その中で、良い派遣元と思える会社は決して多くはありません。

そのため、技術者派遣業界に飛び込む際にはしっかり情報収集を行って、しっかりした派遣元であるかどうか判断してください。

私の体感としては、今回ご紹介したメイテック以外はどんぐりの背くらべの印象ですので、あとはフィーリングで選ぶ事になってしまうかと思います。

ただある程度スキルが付いたら転職してしまえばいいという前提で入社するのであれば、転職する価値はあります。

まっきー

今後の将来のキャリアプランも考えたうえで技術者派遣業界に飛び込んできてください。




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